発生要因の調査
ノミは他の動物に寄生して吸血する昆虫ですから、寄生されている動物(ペットなど)を正確に把握することが重要です。ペットがいなくても野良猫や野良犬が出入りすることで被害が出たり、ネズミが原因となっている場合もあります。ノミの駆除と同時に発生原因の対策もしなくてはなりません。
発生要因の調査
ヒトノミ・イヌノミの場合は畳の下や床下、タンスや家具の裏などのごみの中、ソファーの合わせ目、毛の深いじゅうたんなどに幼虫がいるので、それらを徹底的に清掃し、ごみを集めて焼き捨て、その後に殺虫剤を散布します。殺虫剤は主としてフェニトロチオン・ダイアジノンの粉剤か油剤を使用します。
イヌノミの場合も同じですが、特に犬小屋の敷わらの中には幼虫が多いと思われるので、新しいものと交換します。犬が床下・縁の下に入る場合はその周辺も同様に処置します。
ペットの犬や猫の体に成虫が見られ場合は、フェノトリン粉剤を毛の中にすりこんでやります。
ネズミ寄生のノミの場合はネズミの駆除を並行して行い、天井裏などに薬剤散布しておく必要があります。
発生予防対策
昔から年に1~2回行う、いわゆる大掃除はノミの防除に有効で、特にペットを屋内で飼っているような家では必要です。その際畳の下の新聞紙を新しいものと交換しますが、最近よく市販されているコナダニ用の防虫紙はノミにも有効なので、新聞紙の代わりに用いることをお奨めします。ペットの体はできるだけ清潔に保ち、定期的に薬用シャンプーで洗浄したり、予防用の首輪を用います。
野良犬や野良猫が侵入する場合はそれらの侵入ルートを確かめ、閉鎖して入れないようにします。
ノミはとても多くの種類がいますが、人家の周辺に見られて吸血するものは限られています。現在日本で被害が多いのはネコノミとイヌノミで、殆どの場合ペットから移されます。近年は都市の清潔化にともない、ヒトノミは激減しました。
ノミに刺されると!
「手へんに蚤」と書いて「掻く」という字ができたほどで、しつこい痒みが特徴・・・赤い腫れが数日間続き、治ってきても掻くと再び痒さがぶり返します。
日本には殆どいませんが、ネオプスネズミノミはペストを伝染します。
ノミが発生したら!
猫や犬などのペットは常に清潔にし、定期的にノミの予防を行いましょう。
動物病院や薬局で予防用のシャンプー・首輪などを販売しています。
ペットがいなくても野良猫やネズミに注意し、年に何度かは家の大掃除を行いましょう。
ノミの被害を予防するには!
畳の下や部屋の隅を掃除し、ごみは集めて焼き捨て、畳の下の新聞紙等は交換します。ペットの体にノミが見られるときは専用の薬を与え、ペットの寝床や犬小屋などの清掃も充分に行います。 家の中で頻繁に刺される場合は、床下を含めた建物全域の薬剤散布が必要ですので専門業者に依頼しましょう。