野生のネズミ |
ネズミ用の毒餌剤の例 |
ねずみ用捕獲トラップの例 |
ねずみの通路 閉塞用パテの例 |
ネズミの防除は大昔から行われており、弥生時代の校倉造りの穀物倉庫は、土台となる足にネズミ返しという構造部分がありました。すなわちネズミが倉庫内に侵入しないようにするための工夫です。何百年を経た現代でもネズミの被害を防止する基本的な対策は変わりません。
相談件数の多い虫達でご紹介しているイエネズミ3種は時として人間と生活を共にすることがあります。人の出すゴミや残飯・あるいは人間の食糧品でさえも餌にし、家やビルの一部に自分達の巣を作り、冬は建物内のぬくもりまでもわがものとしてしまいます。これは意図せずに人間が養っているのと同じです。ネズミの防除はそうなってしまわないように注意、あるいは工夫することが第一歩となります。建物に侵入されないように隙間や開放をなくすこと、閉めた扉やシャッターの下に1センチ以上の隙間があったり、床下換気口のトラップが破損していたりすれば、ネズミにとっては玄関が開いているようなものです。また、生活圏の衛生をしっかり管理して、生ゴミや残飯の放置・むだしのままの食品保管をしないこと、排水系統の清掃などもしっかりと行うことが肝心です。
どんなに細心の注意を払っても、ネズミの侵入を防ぎきることはできません。
そうした場合は、化学的手法としてネズミ用の毒餌を設置し、それを食べさせて駆除したり、ネズミを捕獲するためのトラップを敷いて捕まえるなどの手段を講じます。毒餌を摂取したものはトラップに引っかかりやすいなど、それぞれの相乗効果も発揮できる
よう工夫します。また電線や素材をかじられないよう特殊なコーティングをしたり、ネズミの大嫌いな臭いや超音波を用いて、彼らが生活しにくいように工夫する場合もあります。